仕込んだトッピングを記憶してピザを作り上げるカードゲーム『マンマミーア！』

　今回紹介するのはカードゲーム『マンマミーア！』。みんなで仕込んだトッピングを覚えておき、そのトッピングにあうレシピのピザをタイミングよく作っていく作品で、2人から5人で遊べます。

　使うカードは各自8枚ずつのレシピカードと、5種類のトッピングカード。各プレイヤーは、6枚のトッピングカードと1枚のレシピカードを持って第1フェイズを開始します。ゲームは第2フェイズまでを3回繰り返して決着をつける仕組みです。

　手番でできることは2つ。手札からトッピングカードを1枚以上窯に入れる（場の中央にカードを出すこと）か、トッピングカードを窯に入れた上でレシピカードを追加するか、です。そして手札が7枚になるまで補充してから次のプレイヤーの番になります。トッピングカードの山札がつきたら第1フェイズが終了です。

窯にカードを表向きに入れていく。窯は全プレイヤー共通で1つ

　どういう基準で窯にカードを入れていくのかといいますと、カギは第2フェイズにあります。第2フェイズでは、窯に重ねられたカードをひっくり返して、最初に出されたカードから順番に表側にしていき、トッピングごとに分けて並べていきます。レシピカードがでてきたら、その時点で並べられているトッピングカードでピザが完成するかを判定します。

このピザを完成させるにはオリーブが4枚とペパロニが1枚必要なので、写真のようなトッピングならできあがる

　ピザが完成したらそのレシピカードはゲームから取り除かれます。使われたトッピングカードは捨て札になります。トッピングが足りずにピザが完成しなかった場合は、レシピカードを窯に入れたプレイヤーに返します（レシピカードはプレイヤーごとに色が分れているので判別がつくのです）。その場合トッピングカードは、場に残ります。

レシピカードは一人一色

　このようにして、ゲーム終了時に手元に残ったレシピカードがもっとも少ないプレイヤーの勝利になります。

　つまり、第1フェイズでレシピカードを出す際は、その時点でどのトッピングが何枚出ているかをある程度把握しておかなければならないわけです。さらに窯は全プレイヤー共通ですので、ほかのプレイヤーのレシピに先を越されないうちに、自分のレシピを入れなければなりません。

　また、第2フェイズでピザの完成チェックをする際は、トッピングが足りなければ手札からトッピングを追加することができるので、そのことも考えて手札を出していく必要があります。

　ですので、出されたトッピングだけでは作れないはずのピザが作れてしまい計算がずれたり、レシピカードを出す時点ではトッピングが足りなくても、そのあとに必要なトッピングを引き当てることを期待しながらレシピカードをとりあえず窯に投げ込んでみたりと、勘や度胸も試されるゲームなのです。

　このゲームの面白いところは、一度計算がずれると連鎖していくところです。ピザの完成チェックで計算が違うと、その時点でレシピと一緒に消えるはずのトッピングが場に残り、次以降のレシピに使われるようになります。結果、完成しないはずのレシピが完成したり、逆に完成するはずのレシピが失敗したりして、場は大いに盛り上がるわけです。

　最終的には、場に出されたカードをある程度記憶しつつ上手い具合にレシピカードを投入した人が勝負に勝ちます。とはいえ、記憶違いでトッピングのずれがおきることはよくありますので、臆せずダメもとでレシピカードをどんどん窯に入れて、漁夫の利をねらっていくといいかもしれません。

●URL

マンマミーア（日本語版発売元メビウス ゲームズのページ）

http://www.mobius-games.co.jp/Abacus/Mammamia.htm

（橋本 崇史）