"漢(おとこ)"らしさを競い合うカードゲーム『ダンジョンオブマンダム』
今回紹介するのはカードゲーム『ダンジョンオブマンダム』。なるべく少ない装備でのダンジョン攻略を競い合う作品で、2人から4人で遊べます。
ゲーム開始時に、ダンジョンに挑戦するプレイヤーを表す挑戦者カードと、挑戦者が最初に装備しているアイテムカードを6枚並べます。この7枚は全プレイヤー共通で使用します。その後、13枚のモンスターカードをよく混ぜて裏向きで山札にしたあと、各プレイヤーがプレイヤーカードを受け取ったら準備完了です。
プレイヤーが手番でできることは、山札からモンスターカードを引くかパスをするかのどちらかです。モンスターカードを引いた場合、その内容を自分だけ確認した上で、場の共通のダンジョンに裏向きで置くか、挑戦者が装備しているアイテムのうち1つを取り外した上でモンスターカードを裏向きのまま自分の前に確保するかのどちらかを行います。確保したモンスターは、その回のダンジョンには出てきません。
場のダンジョンに置かれたモンスターカードは、プレイヤーが1人を残して皆パスをした場合に、最後の1人が挑戦者となって戦う相手となります。その際、挑戦者はその時点で装備しているアイテムカードのみでモンスターと戦わなければなりません。
つまり手番で行うのは、ダンジョンに自分だけしかわからない形でモンスターを配置してダンジョンを手強くするか、ダンジョンには出ないようモンスターを取り除く代わりに、挑戦者の装備品であるアイテムカードを1つはずして挑戦者の能力を弱くするか、のどちらかになります。
このようにわざわざ自分を弱くしつつ敵モンスターを増やした上で、それでもダンジョンに挑戦して勝利するという勇敢な挑戦者になるのが、ゲームの目的です。
ダンジョン攻略にあたり、重要になってくるのはモンスターとアイテムの取り除きかたです。最初の13枚の山札にいるモンスターの種類は固定されており、用意されているアイテムは強力ですので、スタート時のアイテムをすべて装備したままダンジョンに挑戦できれば負けることはありません。
しかし、"漢(おとこ)らしさ"を競うゲームですので、ゲームが進んでいくうちに徐々に挑戦者が装備するアイテムは外されていきます。「こんなアイテムなんかなくても余裕で攻略できるぜ?」というわけです。
その外されるアイテムが、たとえばHPを3増やす"ナイトシールド"なら計算がしやすいのですが、13枚中6枚のモンスターを自動で倒せる"たいまつ"や、強敵リッチを含めたアンデットを皆倒せる"聖杯"、最強のモンスターであるドラゴンを倒せる"ドラゴンランス"など強めのアイテムが外されていきますと、場はどんどん先が読めなくなっていきます。こうなってからが本番です。
ただし、モンスターカードもダンジョンから取り除けますので、自分がその回のダンジョンに挑戦するつもりでしたら手強いモンスターを外せばいいですし、パスして抜けるつもりでしたら、さも強いモンスターを外したふりをして弱いモンスターを外すわけです。
といいましても皆考えることは同じですので、各自がそれぞれの思惑で動いた結果、最終的に誰かが挑戦するダンジョンは、クリアできるかできないかぎりぎりの雰囲気になります。ですので、挑戦者がダンジョンのカードを上から1枚ずつめくっていく時は、緊張感があって盛り上がります。
個人的に気に入っているところは、ダンジョンへの挑戦の結果がどちらに転んでも盛り上がるということです。成功すれば拍手喝采ですし、失敗してもこのモンスターがいたのなら無理だなーなどという形で話が弾みます。そしてそのあと、各自がアイテムと一緒に外したモンスターカードを公開してもうひと盛り上がりしたのち、再び次の挑戦者を決めるチキンレースが開始されるのです。
できあがるダンジョンは、私のような慎重派からするとなかなかクリアできないように思えてしまいますので、ついパスをしてしまうのですが、できればなるべくパスをせずに挑戦していくといいでしょう。パスを繰り返した結果、最後の1人となってもゲームには勝利しますが、たとえ負けたとしても果敢な挑戦を繰り返したほうが間違いなく楽しいですので。
●URL
ダンジョンオブマンダム - Oink Games
http://oinkgms.com/?pid=67066639
Oink Games
(橋本 崇史)